2006年 02月 10日 ( 1 )

山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板最近の話題 265


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

265記事タイトル:山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板最近の話題265

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

脳腫瘍に「罹患」された患者さんご自身の身になって考える。
腰痛の専門医。

「機頭痛系の疾患」で「能性頭痛」には「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」等
があります。

脳神経外科・神経内科・内科・外科・形成外科・美容外科

東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1

京王線芦花公園駅(ろかこうえん)北口下車1分・旧甲州街道沿い
旧甲州街道北側沿い山本クリニックビル(茶色の6階建て)の
1-2階が病院です。
病院前に専用駐車場8台分あり

http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

●御相談タイトル:【 海綿静脈洞血管腫と症候性痙攣発作  】

--------------------------------------------------------------------------
回答者:
東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)

これはさぞかし御心配であろうと存じます。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。


++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

「開頭手術」による「血管腫:angioma」摘出術後
の「症候性痙攣発作」と抗痙攣剤の必要性という
観点から御回答致します。

「開頭手術」術後の抗痙攣剤内服は
単純な「保存的治療」とは趣きが異なります。

下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++

#1
##1

今年17才の娘が、平成14年6月夜、突然に痙攣を起こし、
海綿静脈洞血管腫との診断で同年8月開頭手術で右前頭
葉部の腫瘤摘出しました。(血腫が2cm×1.5cm)

その後、
平成17年8月までフェノバールを服用し定期的にMRI検査も
続けていました。
特に異常もなく薬もやっと止めることができました。

ところが、今年1月18日の夜、就寝後再び痙攣を起こ
しました。MRI検査の結果は、昨年8月に撮影した状態と変
わりない状態でした。

担当の脳神経外科のお医者さんは、
『新しい出血など変異はありません。
原因としては手術で脳を触っているので
僅かな傷による発作と考えられます。』いわば
後遺症的なものとの診断でした。

そこで先生にお尋ねしたいのですが、
1.この先、一生、てんかん発作の可能性を持ち続け、完治
(の判断)は不可能なのでしょうか?
2.薬による保存的治療しかないのでしょうか?
3.使用している薬(フェノバール散10%)よりは、テグレトール
(カルバマゼピン)とかアレビアチン(フェニトイン)の方がベター?
4.脳波検査は必要でしょうか?
5.神経内科・精神科も受診することも必要でしょうか?

よろしくお願いします。」
との事です。

#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
「今年17才の娘が、平成14年6月夜、突然に痙攣を起こし、
海綿静脈洞血管腫との診断で同年8月開頭手術で右前頭
葉部の腫瘤摘出しました。(血腫が2cm×1.5cm)」
との事です。

##2
「海綿静脈洞血管腫」ではなく
「海綿状血管腫:cavernous (hem)angioma」」
の間違いではないでしょうか。

##3
「海綿静脈洞:cavernous sinus」の「血管腫:angioma」であれば
「硬膜脳動静脈奇形(dAVM)」ということになり
「症候性痙攣発作」をおこすとすれば
「シャント量」という「硬膜動静脈奇形:DAVM」の
「動脈」=>「静脈」に流入している「血流量」が多い場合により
「症候性痙攣発作」を起します。

##4
すなわち
「海綿静脈洞:cavernous sinus」の「血管腫:angioma」=
「硬膜脳動静脈奇形(dAVM)」の場合は
極めて判りやすくいえば
「症候性痙攣発作」は「虚血性中枢神経系血管障害」
により発症するものです。

##5
##3・4より
「海綿静脈洞:cavernous sinus」の「血管腫:angioma」であれば
「硬膜脳動静脈奇形(dAVM)」です。
「右前頭葉部の腫瘤摘出しました。(血腫が2cm×1.5cm) 」
という「病態」の御記載とは整合性を持ちません。

##6
「海綿状血管腫:cavernous (hem)angioma」」であれば
「出血」=「血腫」があったということも理解できます。


#3
##1
「担当の脳神経外科のお医者さんは、
『新しい出血など変異はありません。原因としては手術で脳
を触っているので僅かな傷による発作と考えられます。』」
との事です。

##2
お受けもちの先生も一生懸命でいらっしゃることよく分かります。

##3
##1の通りであろうと考えます。
ただし
「血管腫:angioma」=「海綿状血管腫:cavernous (hem)angioma」」
と仮定しての考えです。


#4
「そこで先生にお尋ねしたいのですが、
1.この先、一生、てんかん発作の可能性を持ち続け、完治
(の判断)は不可能なのでしょうか?
2.薬による保存的治療しかないのでしょうか?
3.使用している薬(フェノバール散10%)よりは、テグレトール
(カルバマゼピン)とかアレビアチン(フェニトイン)の方がベター?
4.脳波検査は必要でしょうか?
5.神経内科・精神科も受診することも必要でしょうか?」
との事です。


##1
「1.この先、一生、てんかん発作の可能性を持ち続け、完治
(の判断)は不可能なのでしょうか?」
「血管腫:angioma」が残存がないのであれば。
抗痙攣剤を内服再開して「有効「血中濃度」」も確認しながら
もうしばらく様子を見られたほうがよいでしょう。
通常「一生抗痙攣剤を内服される」かたはいらっしゃらない。

##2
「2.薬による保存的治療しかないのでしょうか?」
=>
「症候性痙攣発作」であれば抗痙攣剤内服のみで
よいはずです。

##3
「3.使用している薬(フェノバール散10%)よりは、テグレトール
(カルバマゼピン)とかアレビアチン(フェニトイン)の方がベター?」
=>
いかなる抗痙攣剤を用いるかは
「お受けもちの先生」の判断によります。

「テグレトール:tegretol=carbamazepine:カルバマゼピン」
或は
「アレビアチン」([ジフエニルヒダントイン:DPH])=「フエニトン」
がより優れた抗痙攣剤である根拠は何もありません。


##4
「4.脳波検査は必要でしょうか?」
=>
必要です。
抗痙攣剤の「血中濃度」の経過観察も必要です。

##5
「5.神経内科・精神科も受診することも必要でしょうか?」
=>
申し訳ございません。
意味が理解できません。

#5結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
御相談者の御相談内容要旨御記載から
「血管腫:angioma」の性状の御記載が
「今年17才の娘が、平成14年6月夜、突然に痙攣を起こし、
海綿静脈洞血管腫との診断で同年8月開頭手術で右前頭
葉部の腫瘤摘出しました。(血腫が2cm×1.5cm)」
との事です。

##3
「海綿静脈洞:cavernous sinus」の「血管腫:angioma」であれば
「硬膜脳動静脈奇形(dAVM)」になります。血腫はつくりません。
「海綿状血管腫:cavernous (hem)angioma」」の間違い
ではないでしょうか。

##4
いずれにしても
「脳神経外科専門医先生」による「血管腫:angioma」の
「開頭手術」の術後の「症候性痙攣発作」として
御解答致しました。

##5
一刻も早く御相談者の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。

取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。


上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。

何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。

[2006年2月9日 12時42分52秒]
--------------------------------------------------------------------------


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■メールマガジンの解除方法

以下のページよりご自身で行ってください

▼まぐまぐからご購読の方
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/mag/

▼メルマからご購読の方
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/melma/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

脳神経外科・神経内科・内科・外科・形成外科・美容外科

東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1

京王線芦花公園駅(ろかこうえん)北口下車1分・旧甲州街道沿い
旧甲州街道北側沿い山本クリニックビル(茶色の6階建て)の
1-2階が病院です。病院前に専用駐車場8台分あり

http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
by mmdmsci | 2006-02-10 10:50