小児頭部外傷 頭部外傷

ご心配なことと存じます。

御受診されたのが「脳神経外科専門医」であるのか
「脳神経外科専門医」以外の先生なのか受傷時「時間」が「時間」
であるので御記載がなく・この点は大変重用なことでもあり
御回答の限界にもなるのです。

#1
##1
「本日、5月11日午後7時ごろ、
来月6歳になる息子(身長110センチ)が
洋室と和室の間にある障子の木製レール(段差が3センチほど)の上で
イス(高さ30センチ)の上に立って遊んでおり、
誤って、イスの上から落下、その際に後頭部を強打しました。

たんこぶと内出血を伴い、すぐに、アイスノンで冷やしました。
30分ほどで、平静に落ち着き、その後、病院で見てもらい、
午後9時30分ごろに寝ました。今もスヤスヤ寝ています。

強打した場所は、後頭部中心よりやや(2センチほど)
左よりの耳の上端の高さと同じ位置のあたりです。
念のために、すぐ病院に行き診察してもらいましたが、
おそらく何事もなく大丈夫でしょう。とのことでした。

レントゲンやCTをどうするか促されましたが、
しばらく様子を見ることにしました。 
しかし、心配で仕方ありません。そこで、お聞きしたいのは、

①強打した部位は脳のどのような機能をつかさどる部分でしょうか? 
②最悪のケースは?

時間と子供の(人間)の強さが解決してくれると思いますが、
とにかく心配です。
どうぞよろしくお願いします。」
との事です。



#2
##1
「本日、5月11日午後7時ごろ、
来月6歳になる息子(身長110センチ)が
洋室と和室の間にある障子の木製レール(段差が3センチほど)の上で
イス(高さ30センチ)の上に立って遊んでおり、
誤って、イスの上から落下、その際に後頭部を強打しました。

たんこぶと内出血を伴い、すぐに、アイスノンで冷やしました。
30分ほどで、平静に落ち着き、その後、病院で見てもらい、
午後9時30分ごろに寝ました。今もスヤスヤ寝ています。」
との事です。

##2
この御回答は御子息様が「小児頭部外傷」受傷時より12時間後に
御回答致していることになります。

##3
「小児頭部外傷」で御子息様は6歳と考えれば「線状骨折」がもし
あったとしても遅発性の危険な「成長骨折:groeing skull fravture」
などの「危険年齢」=「3歳のお誕生日前」からは離れているので
「成長骨折:groeing skull fravture」などの心配はいらないものと
思われます。

##4
「イス(高さ30センチ)の上に立って遊んでおり、
誤って、イスの上から落下、その際に後頭部を強打しました。」
との「外力」は決して小さなものではないと考えます。





#3
##1
御子息様の頭部X線撮影或いは脳CT検査をされなかったとのことで
子息様に「線状骨折」或いはその他の骨折があるかいなかは
不明です。


##2
「レントゲンやCTをどうするか促されましたが、
しばらく様子を見ることにしました。 」との事です。

##4
私は「この点」が不思議でなりませmん。

##5
御子息様のような事例では「脳神経外科専門医」は
少なくとも頭部X線撮影は行なうのが「脳神経外科専門医」の常識
になっております。

##6
御相談者の御記載内容からは
御子息様の「小児頭部外傷」の場合の「事例」では15%の確率
で「線状骨折」があります。

##7
また頭部X線撮影で「実際には存在しても」頭部X線撮影では発見されない
「線状骨折」の「頻度」は「脳神経外科専門医」が「読影(どくえい)」
してなんと「20%」もあります。

##8
また「何らかの頭蓋内の「出血」」=「急性硬膜外血腫その他」の頻度
は「線状骨折」のある「6歳男児」の場合は10%で御座います。


##9
だから脳CTの検査が必要があります。

##10
「レントゲンやCTをどうするか促されましたが、
しばらく様子を見ることにしました。」との御相談者の御記載内容からは。

##11
「「家族希望により」頭部X線撮影及び脳CTは行なわず」と
かならず「診療録」には御記載されていると思います。

##12
私であればご家族に「反対されても」頭部X線撮影は絶対に
撮影いたします。



 

#4
「①強打した部位は脳のどのような機能をつかさどる部分でしょうか? 」

=>
##1
「頭部外傷」の場合「打撲した「直下」の「中枢神経系」が
損傷される[coup=クー」外傷の「頻度」よりも。

##2
「打撲点」から「対角線上の最先端が損傷」される
「contre coup=コントラ・クー」外傷の頻度が圧倒的に多いものです。

##3
「誤って、イスの上から落下、その際に後頭部を強打しました。」
であれば「両側前頭葉」という「損傷頻度」が圧倒的に多いものです。

##4
また「頭部外傷」の外力には「回転外力」「せん断外力」その他
様々な外力の加わり方があります。

##5
だから「頭部外傷」の場合受傷時の「打撲点」の直下が
「損傷「中枢神経系」」とはお考えにならないで下さい。

##6
因みに「前頭葉:ぜんとうよう」は高次脳機能を司る重用な場所
で御座います。

##7
一般的に「小児脳神経外科学」では「小児中枢神経系」は
「前頭葉:ぜんとうよう」でも「小脳」のような「調節機能」まで
もつと考えられています。




#5
「②最悪のケースは?」
##1
いま「12時間」経過していらっしゃれば
「最悪のケース」はありえないと今の私は考えます。

##2
一般に起こりうる可能性としては「記載学」的には
「硬膜外血腫」=「横静脈洞損傷による」は数日後に
「症状・症候」がではじめることがあるかもしれません。






#6結論:
##1
「頭部外傷」の場合は必ずや「脳神経外科専門医」
を御受診されて下さい。

##2
止むをえずも「夜間救急」で「脳神経外科専門医」以外の先生が
ごらんになられる場合は。

##3
「専門外医師」は「小児頭部外傷」を担当した場合
「頭部X線撮影+脳CT」の「積極的施行」は
「義務」とされていると存じます。

##4
「レントゲンやCTをどうするか促されましたが、
しばらく様子を見ることにしました。」
というような場合は

必ずや
「検査」を受けられて下さい。

##5
「何も無くても」あとで「必要になること」が多いものです。

##6
「時間と子供の(人間)の強さが解決してくれると思いますが、
とにかく心配です。
どうぞよろしくお願いします。」との事です。

そうです。誠にその通りで御座います。

##7
今お母様にお願いしたいことは

頭部X線撮影だけでもよろしいから
必ずや
「脳神経外科専門医」の御受診をされていただくということで
御座います。


##8
ご無事に「小児頭部外傷」を御子息様が乗り切られることを
心よりお祈り申し上げます。


##9
このような御回答しかできなくて御免なさい。


上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にお大事にされて下さいませ。



何卒にお大事にされてお健やかにされてくださいませ。






何卒にお大事にされてお健やかにされてくださいませ。










#3
##1

[2004年5月13日 8時10分37秒]


--------------------------------------------------------------------------------
お名前: 矢野   
本日、5月11日午後7時ごろ、
来月6歳になる息子(身長110センチ)が
洋室と和室の間にある障子の木製レール(段差が3センチほど)の上で
イス(高さ30センチ)の上に立って遊んでおり、
誤って、イスの上から落下、その際に後頭部を強打しました。

たんこぶと内出血を伴い、すぐに、アイスノンで冷やしました。
30分ほどで、平静に落ち着き、その後、病院で見てもらい、
午後9時30分ごろに寝ました。今もスヤスヤ寝ています。

強打した場所は、後頭部中心よりやや(2センチほど)
左よりの耳の上端の高さと同じ位置のあたりです。
念のために、すぐ病院に行き診察してもらいましたが、
おそらく何事もなく大丈夫でしょう。とのことでした。

レントゲンやCTをどうするか促されましたが、
しばらく様子を見ることにしました。 
しかし、心配で仕方ありません。そこで、お聞きしたいのは、

①強打した部位は脳のどのような機能をつかさどる部分でしょうか? 
②最悪のケースは?

時間と子供の(人間)の強さが解決してくれると思いますが、
とにかく心配です。
どうぞよろしくお願いします。

[2004年5月13日 0時11分58秒]


# by mmdmsci | 2004-05-20 12:51

「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」

ご心配なことと存じます。

#1
##1
「こんにちは 
是非、先生にお伺いしたい事があります。
友人のことなのですが 男性(47歳)が今年 3月25日に
脳の真ん中の血管が切れて倒れ(すいません。あいまいで・・。)
現在は、一般病棟に移り、5月に入って自発呼吸をしていますが
意識はなく 胃に管で栄養を入れている状態で,
治療というものはしていないようです。
このような状態で 治療の方法はないのでしょうか。
そばに着いている者はなにができるのでしょうか。
容態がよければ 転院(関東の方)は可能なのでしょうか。
兵庫県で倒れ 自宅は関東にあり 奥様が小さいお子さんを連れて
知らない土地で悩まれています。
友人として 何かできればと思いメールをしました。
このような漠然とした質問で申し訳ありません。
宜しくお願いいたします。」
との事です。



#2
##1
「男性(47歳)が今年 3月25日に
脳の真ん中の血管が切れて倒れ(すいません。あいまいで・・。)
現在は、一般病棟に移り、5月に入って自発呼吸をしていますが
意識はなく 胃に管で栄養を入れている状態で,
治療というものはしていないようです。」
との事です。

##2
脳血管障害にて「出血性脳血管障害」を起こされたようです。

##3
多分に脳CTにて「高血圧性脳内出血」或は「くも膜下出血(SAH)」
或はその他にて「脳内出血」を確認され「本物の脳血管撮影」も施行されている
と考えますが。

##4
「病態」として「脳内血腫」がどのような機転で作られたか
「脳の真ん中の血管」
が「判断できない」のでなんともいえません。

##5
けれども血管腫或は「脳動静脈奇形(AVM)」或は「脳動脈瘤」
或は「高血圧性脳内出血」の「容積」がおおきくて
「頭蓋内圧亢進」にて「脳ヘルニア」の状態にいたり一気に
「大脳」及び意識障害中枢を破壊してしまわれたようです。

##6
「お受けもちの先生方」も一生懸命でいらっしゃったことと
存じます。




#3
##1
「5月に入って自発呼吸をしていますが
意識はなく 胃に管で栄養を入れている状態で,
治療というものはしていないようです。」と「症状・症候」からは。

##2
「akinetic mutism:無動性無言症」或は「遷延性意識障害」の状態
にて現在に至られているものと推測いたします。




#3
##1
「このような状態で 治療の方法はないのでしょうか。」
=>
「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」=
「後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」
をされてみては如何でしょうか。

##2
##1は顕微鏡手術にて「脊髄」の「後索」を刺激する装置を
「体内」に埋込む方法です。

##3
「刺激」はリモートコントロールで体外で調節可能で御座います。

##4
但し「「中枢神経系」の損傷の程度にもよるし
高額な医療費がかかります。

##5
私はこの「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」=
「後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」 で「自発性」のでて
こられた患者さんを何人もみているので
大変高く評価しています。



#4
##1
「そばに着いている者はなにができるのでしょうか。」
=>
「常に」肉親の声で呼びかけ「写真」をみせたり
・外界との「刺激」を怠らずに「続けられて下さい」。

##2
「容態がよければ 転院(関東の方)は可能なのでしょうか。
兵庫県で倒れ 自宅は関東にあり 奥様が小さいお子さんを連れて
知らない土地で悩まれています。」
との事です。

=>
これは「搬送」が可能であれば「現在の病院の救急車」にても
或は「受け入れ先の病院の救急車」でも
「搬送」が可能であれば「簡単なおはなし」で
御座います。


##3
適切な表現が思い浮かばないのですが
目的が
「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」=
後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」の「埋め込み手術」であれば
誰も何もいわないはずです。

##4
但しあくまでも搬送が可能な状態であることを「大前提」と致します。


##5
「容態がよければ 転院(関東の方)は可能なのでしょうか。
兵庫県で倒れ 自宅は関東にあり 奥様が小さいお子さんを連れて
知らない土地で悩まれています。」

=>
これは一刻も早くご自宅或はご家族の行動半径にある
医療施設に通常であれば「移動」させなければ
御家族がかわいそうです。




#5結論:
##1
このような事例はなさそうでいて実に多いものです。

##2
現在の「お受けもちの先生方」も一生懸命でいらっしゃること
よく分かります。

##3
「お受けもちの先生」の判断が「搬送可能」なのであれば
ご友人のご主人様は「関東」に戻れます。

##4
このようにして
「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」=
後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」のことは
積極的にお考えになられてみては如何でしょうか。


##5
このような御回答しか出来ません。
申し訳御座いません。
ご参考になればなによりで御座います。



上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にされて下さいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。




「補足1」
+++++++++++++++++++++++++


「脊髄刺激:spinal cord stimuklation:SCS」=
後索刺激:dorsal colum stimulation:DCS」の詳細の
ドキュメンタリーは
過去1週間以内の間にいずこかのTV局で全国放映されているはずで
御座います。


+++++++++++++++++++++++++








[2004年5月20日 11時59分43秒]


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お名前: NAO   
こんにちは 
是非、先生にお伺いしたい事があります。
友人のことなのですが 男性(47歳)が今年 3月25日に
脳の真ん中の血管が切れて倒れ(すいません。あいまいで・・。)
現在は、一般病棟に移り、5月に入って自発呼吸をしていますが
意識はなく 胃に管で栄養を入れている状態で,
治療というものはしていないようです。
このような状態で 治療の方法はないのでしょうか。
そばに着いている者はなにができるのでしょうか。
容態がよければ 転院(関東の方)は可能なのでしょうか。
兵庫県で倒れ 自宅は関東にあり 奥様が小さいお子さんを連れて
知らない土地で悩まれています。
友人として 何かできればと思いメールをしました。
このような漠然とした質問で申し訳ありません。
宜しくお願いいたします。

[2004年5月20日 11時28分0秒]
# by mmdmsci | 2004-05-20 12:30 | 脳神経外科