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298記事タイトル:山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板最近の話題298
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脳腫瘍に「罹患」された患者さんご自身の身になって考える。
腰痛の専門医。
「機頭痛系の疾患」で「能性頭痛」には「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」等
があります。
脳神経外科・神経内科・内科・外科・形成外科・美容外科
東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
京王線芦花公園駅(ろかこうえん)北口下車1分・旧甲州街道沿い
旧甲州街道北側沿い山本クリニックビル(茶色の6階建て)の
1-2階が病院です。
病院前に専用駐車場8台分あり
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp
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●御相談タイトル:【 下を向くと首から後頭部に締め付けるような痛み 】
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回答者:
東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)
これはさぞかし御心配であろうと存じます。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。
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御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。
典型的な
「「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
で御座います。
しかも
「症状・症候」は強い。
「緊張型」は
「慢性(機能性)頭痛」であり「頭痛系の「病態」」でありながら
「頭痛系の「症状・症候」」以外の「症状・症候」を
呈する事が多い。
「症状・症候」が「逃げ回る」ために。
実際に現実的には正診断率の大変低い「疼痛系の「病態」」でございます。
一番困るのは「頚椎の疾患」と間違われることです。
二番目に困るのは「心療内科専門医先生」「精神科専門医先生」
の「病態」と間違われる事です。
しっかり治されるためには「頭痛」「機能性末梢神経障害」
にお強い「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」
を御受診されるのが宜しいと考えます。
下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++
#1
##1
「山本先生。はじめまして。
私は頭痛でもう10年以上悩んでいます。
はじめまして。28歳女です。
10年ほど前から頭痛持ちなのですが、最近また違う痛みが加わってきて、
不安なため同じ症状の方はいないかと検索していたところ、
こちらの掲示板に行き当たったので早速書き込みをさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
私は10年以上前から頭痛持ちで、
目の奥からコメカミにかけてが特に痛くなり、
1度頭痛になると、2~3日から1週間程度続けてなることが多く、
疲れたときや、生理前・生理中に起きることが多いです。
以前は、市販のバファリンなどで効かなかったため、
病院でロキソニンとデパス、そしてもう1つは名前を忘れてしまったのですが、
血圧を上げる薬だったと思います、
それを粉状にして混ぜて2/3の量にしたものを頓服薬として
6年間服用していました。
その後、頻度が少なくなり、症状も軽くなってきたので、
市販のリングルアイビーという薬を頭痛の予兆がきたときに
飲むようにしています。
そして、昨年末くらいからなのですが、
たまに頭と首の境目が痛くなり、下を向くと
首から後頭部にかけて締め付けるような痛みが走るようになりました。
その、下を向いたときに、
何だかわからないのですが、痛みと同時に鼻の奥で独特の
においを感じます。
ひどいときには、痛みで下を向いたときに
しばらく動きを止まってしまうほどで、
靴もスムーズに履けないような状態になります。
咳などでも同じ締め付ける痛みがきたりします。
ただ、いつもではなく、
1~2ヶ月に1回程度で、薬は効かないのですが数日経過すれば
少しずつ良くなっていきます。
以前、肩凝りで行った整体で
「首の2番目と4番目の骨が横にずれている」と言われ、
4年前に追突事故に遭ったこともあり、
この首と後頭部の痛みは、頚椎ヘルニアなのかとずっと思っていたのですが、
手足のしびれなどもなく、よくわかりません。
こちらの掲示板で拝見した
「緊張性頭痛」かとも思ったのですが、曜日などは関係なく
睡眠障害もありませんし、光も気になりません。
ただ、人よりも水分を多く取り、
食べるときなどは特に500mlのペットボトルが
空になってしまうこともあるので、
唾液の量は少ないのかもしれません。
3日前に、仕事が忙しく、
珍しく重い物を持ったせいか、生まれて初めてだと思うくらい
大量に食器を洗った(2時間程度)せいか、
単に疲れのせいなのか、状態が悪いです。
病院に行こうと思うのですが、
整形外科に行くべきなのか、脳神経外科に行くべきなのか
ペインクリニック(?)に行くべきなのか迷っています。
できることなら、
ここ最近の首から後頭部への痛みからだけでも解放されたいです。
何かいいアドバイスがあれば、どうぞよろしくお願いいたします。
長々と申し訳ありません。
ずっと悩んでいたので、ご解答いただけると嬉しいです。
宜しくお願いいたします。」
との事です。
#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
「症状・症候」は
1・「私は頭痛でもう10年以上悩んでいます。」=「慢性(機能性)頭痛」
2・「最近また違う痛みが加わってきて」=
3・「目の奥からコメカミにかけてが特に痛くなり」+
4・「首から後頭部にかけて締め付けるような痛みが走るようになりました」
5・「頭と首の境目が痛くなり、下を向くと
首から後頭部にかけて締め付けるような痛みが走るようになりました。」
=「バーバーズ・サイン:Barber's sign:理髪店症候」
6・「咳などでも同じ締め付ける痛みがきたりします。」
=「喉に異物感がある「症状・症候」」の可能性は?
7・「以前、肩凝りで行った整体で」=「肩こり・頸こり・背中こり」」がある。
8・「3日前に、仕事が忙しく、・略・単に疲れのせいなのか、状態が悪いです。」
=「体調不良感」
9・「唾液の量は少ないのかもしれません。」
10「何だかわからないのですが、痛みと同時に鼻の奥で独特の
においを感じます。」
=>「反復性上気道感染」+「顔面中心症候群」
の可能性。
上記
「10」の「症状・症候」が基調です。
##2
「市販のリングルアイビーという薬を頭痛の予兆がきたときに
飲むようにしています。」
の「頭痛の予兆」との事です。
##3
「閃輝暗点:せんきあんてん」や「視野障害」などの
「予徴候:predrome:プレドローム」からまずははじまり。
これらが消失すると同時に「頭痛系の「症状・症候」」が発症するといった
「古典的偏頭痛」の「予徴候:predrome:プレドローム」
ではないようです。
##4
典型的な
「「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」です。
#3
##1
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
は
「症状・症候」からは「診断戦略」は困難ではないのですが。
##2
「慢性(機能性)頭痛」であり「頭痛系の「病態」」でありながら
「頭痛系の「症状・症候」」以外の「症状・症候」を
呈する事が多く。
##3
「症状・症候」が「逃げ回る」ために
実際に現実的には正診断率の大変低い「疼痛系の「病態」」でございます。
##4
一番困るのは「頚椎の疾患」と間違われることです。
##5
「絵に書いた餅のようにまたは何かの一つ覚えのように
第5第6頚椎椎間板がすりへっていて
「頚椎の弯曲」がおかしい或は
「逆弯曲」だと言われてしまいます。
或はまっすぐだと言われます
##6
「臨床神経学的」にMRIで或いは頚椎X線撮影の画像診断の
「症状・症候」が「臨床症候」と合致すれば何も問題もないのですが。
##7
99%ほぼ100%の患者さんで
「頚椎X線撮影所見」或い「はCT・MRI」は「臨床神経診断学」
と合致致しません。
#4
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
「以前、肩凝りで行った整体で
「首の2番目と4番目の骨が横にずれている」と言われ、
4年前に追突事故に遭ったこともあり、
この首と後頭部の痛みは、頚椎ヘルニアなのかとずっと思っていたのですが、
手足のしびれなどもなく、よくわかりません。」
との事です。
##2
「「頚椎の病気(「頚椎症」とか頚椎椎間板ヘルニア)」が
「症状・症候」を呈するのは。
##3
「神経根(末梢神経)を圧迫:radiculopathy」
「脊髄自体を圧迫するか:myelopathy」
の「2つのいずれか」である
##4
いずれも
極めて「深刻な「病態」」であると御考え下さい。
##5
この点御相談者の御相談内容要旨御記載からは
御相談者は結果論として「覚めたもののみかた」を
されていて本当に宜しかったです。
##6
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」。
これは「骨・皮・筋」の病気ではありません。
#5
##1
「病院に行こうと思うのですが、
整形外科に行くべきなのか、脳神経外科に行くべきなのか
ペインクリニック(?)に行くべきなのか迷っています。
できることなら、
ここ最近の首から後頭部への痛みからだけでも解放されたいです。
何かいいアドバイスがあれば、どうぞよろしくお願いいたします。」
との事です。
##2
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の患者さんにとって
「「症状・症候」が逃げ回っている」=「分散している」
のが「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の特徴なわけである。
##3
けれども
「中枢神経系専門医」「ペインクリニック専門医先生」
がみな。
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の「治療戦略」が立てられるかと言うと
「そうではないところ」で患者さんの「悲劇」が
始まります。
##4
しっかり治されるためには
「頭痛」「機能性末梢神経障害」にお強い
「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」
を御受診されるのが宜しいと考えます。
##5
適切な表現が思い浮かばないのですが
「頭痛」「機能性末梢神経障害」にお強い
「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」は
「極めて稀」と思われて下さい。
#6結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。
##2
典型的な
「「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
です。
##3
「できることなら、
ここ最近の首から後頭部への痛みからだけでも解放されたいです。
何かいいアドバイスがあれば、どうぞよろしくお願いいたします。」
=>
御気持ちは本当によく判ります。
##4
御相談者の「症状・症候」は「強い」です。
##5
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の
治療法ですが筋肉を柔らかくする即効性・持続性のお薬を内服、外用薬も用いて
場合により神経ブロックを施行いたします。
(「神経ブロック」といっても
「星状神経節ブロック(SGB)」は全く「効果」がありません)
##6
しっかり治されるためには「頭痛」「機能性末梢神経障害」に
お強い「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」
を御受診されるのが宜しいと考えます。
##7
但し「脳神経外科専門医先生」或は「ペインクリニック専門医先生」でも
「頭痛」「機能性末梢神経障害」に苦手な先生もいらっいます。
全く「病態名称」すらちんぷんかんぷんなこともあります。
##8
ある「慢性(機能性)頭痛」の「web-site」
(正確な名称は忘れました)で
「「慢性(機能性)頭痛」の「得意な先生」=「上手な先生」」
と紹介されている「ある先生」は
「御自身で「頭痛系の「病態」」は実はわからない」と仰られていました。
##9
大学病院の頭痛専門外来の「中枢神経系専門医」でも
「偏頭痛」の患者さんは宜しいのだが「緊張型」の患者さんは
苦手な先生が多いものです。
##10
このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。
##11
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
筋肉を柔らかくする即効性・持続性のお薬を内服、
外用薬も用いて場合により神経ブロックを施行すれば
「症状・症候」は極めて反応よく好転されると思います。
(「神経ブロック」といっても
「星状神経節ブロック(SGB)」は全く「効果」がありません)
##12
的外れなことを申し上げたかもしれません。
けれどもご参考になれば何よりで御座います。
ps
この
御相談のすぐ「下」=「1つまえ」の
「右半身の強いしびれ感と後頭部の頭痛と不眠症
[2] [2006年 6月25日 13時33分31秒] 」
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/0948368819235874.html
をを御参照頂けますか。
上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2006年6月25日 15時10分0秒]
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